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日本の年次政策レビュー:2025年度

鉄鋼セクターにおけるGX戦略の評価
はじめに

2025年度(2025年4月1日~2026年3月31日)も、日本政府は鉄鋼業の方向性や脱炭素化の取り組みに長期的影響を及ぼす経済・財政政策を導入した。本稿では、政策の方向性に関する概観と評価を提供するとともに、グリーン・トランスフォーメーション(GX)、すなわち経済成長と脱炭素化の双方を達成するという目的の実現に向けて、国際基準とのさらなる整合を図ることが必要との立場から、その機会を特定する。

論点

2025年度、日本のGX戦略は大きく進展した。首相の交代という画期があったにもかかわらず、政策の継続性は強化された。しかしながら、政策設計および実施における重要な欠陥が、その全体的な有効性を損なうリスクとなっている。主な課題は以下のとおり。

  1. 排出量取引制度(GX-ETS)が有する設計上の限界:GX-ETSはカーボンプライシング構築に向けた重要な一歩を象徴するものであるが、日本の国家としての国際約束たる「国が決定する貢献」(NDC)との明確な整合性は欠如している。拘束力のある排出枠総量(キャップ)も導入されておらず、意味のある排出削減を推進する能力を弱めている。ベンチマークは現時点で未確定で、国内の炭素価格は相対的に低い。こうした点が政策に係る不確実性を生じさせ、輸出にかかわる企業を炭素コストの二重リスクにさらしている。
  2. 「グリーンスチール」の定義の曖昧さ:定量化可能な閾値がないうえに、政府が公表している既存のガイドラインと整合していないという事実は、国際基準との整合性が不確実であることを通じて、供給側と需要側の双方に予見可能性に係る問題をもたらしている。とともに、「国際市場で受容・認容されるのか」という懸念をも惹起させている。
  3. 「努力」ベースの指標:現在の政策は、削減実績量(REP)やGX価値といった指標を強調しており、絶対的な排出原単位よりも相対的な改善を優先している。政府は市場形成を支援することを意図して施策を展開しているが、国際的な報告枠組みとの衝突を招きかねず、所期の意図に反して国際的な信頼性に瑕疵をもたらすリスクがある。.
  4. 投資戦略における透明性の欠如:GX投資枠組みは野心的であるものの、目標の一貫性に欠ける。排出削減の定量化もなされておらず、その信頼性と測定に係る実行可能性をめぐる不確実性を生んでいる。.
  5. 既存の低排出ソリューションが孤立するリスク: 一連の政策は、実際の排出パフォーマンスよりも移行ベースの指標を優遇している。したがって既存の低排出技術、特に電炉(EAF)鉄鋼メーカーを不利にする虞があり、鉄鋼業全体を見渡したとき、インセンティブを歪め、かえって脱炭素化の成果を弱めるリスクを内包している。
首相交代後も脱炭素政策は一貫性を維持

2025年2月、日本政府は第7次エネルギー基本計画(エネ基)、地球温暖化対策計画(NDC)、GX2040ビジョンを閣議決定した。このような政策は、その後のワーキンググループや審議会で行われた議論の基礎となり、最終的には2025年度に提示・決定されたグリーンスチールに係る基準やトランジション・ファイナンスに関連するガイドライン、GX-ETSの枠組み、産業競争力と環境公約の達成に向けた戦略を定義するものとなった。

2025年10月、自由民主党総裁に就任していた高市早苗氏が日本の内閣総理大臣に選出された。2026年2月には解散総選挙で圧勝を収めている。メガソーラーに関する一部補助金の中断や原子力施設の再稼働といった変化はあるものの、安倍、菅、岸田といった歴代の自民党政権によって確立されたものを含む、排出削減と経済成長の同時達成を目的とする脱炭素政策の大部分は、計画通り継続される見通しである。1

1. GX-ETSとNDCの明示的な連動性、排出目標未達リスク

GX-ETSの第1フェーズ(2023年~2026年3月)は、GXリーグ参画企業が排出削減目標を設定し、排出量の算定と報告を本格的に行うための任意参加型スキームであった。2026年4月1日よりGX-ETSの第2フェーズが開始、本格的な幕開けとなった。

本スキームでは、高炉(BF)鋼メーカーを含む、スコープ1の排出量が10万t-CO2を超えるすべての排出事業者にスキームへの参加が義務付けられた。これにより日本の総排出量に対してその約60%がカバーされる。排出枠は政府によって無償で割り当てられるが、その許容量を超える主体は追加枠を購入することになる。炭素価格の実際の支払いは2027年度から義務化される。

排出枠の水準を決定するために用いられるベンチマークは、業種や生産プロセスごとに異なり、現在も策定中である。政府の現時点における情報公開によれば、鉄鋼メーカーに適用されるベンチマークは2030年までの5年間で、BFルートの上工程で2.09 tCO2/t(2025年の2.11 tCO2/tから0.95%減)、下工程で0.064 t-CO2e/t(2025年の0.073 t-CO2e/tから12.3%減)に設定される見込みである。 2 3

問いとして肝要なのは、GX-ETSと議論中のベンチマークとが明示的に連動し、真の脱炭素化につながるか否かである。企業にとっても、国家目標に沿った排出削減を達成するために寄与すべき量を自身で定量化することが重要だが、日本の国家としてのコミットメントであるNDCとGX-ETSを明示的に整合させないことには、それも困難である。 4 5 6

1.1 二重支払いのリスクと長期的競争力のリスク

EU-ETSや韓国のK-ETSとは異なり、GX-ETSは参加企業に対する総排出枠(キャップ)を設定していない。これによって排出削減へのインセンティブが弱まっている。厳格な規制は日本企業と産業の競争力を損なう可能性があるとの主張もあり、短期的にはこの懸念は正当なものである。ただし、GX経済移行債の償還が排出事業者が支払う資金を財源としていること、またGX経済移行債がその使途を投資および産業転換を支援することとしている以上、より長期的な影響も考慮されるべきである。炭素に係る企業の総負担を小さく留めることや、国内炭素価格を低く維持することは、本質的に競争力を高めるものではない。日本の炭素価格が国際的なベンチマークを大幅に下回ったままであれば、自社製品を輸出する企業は国内で炭素価格を支払い、その後に外国でEUの炭素国境調整措置(CBAM)などにより追加負担を課されるという、二重払いのリスクに直面する。Transition Asiaはこれまで、日本の鉄鋼業におけるGX-ETSのコストと影響を調査してきた。主要な提言には、電炉(EAF)ルートの優先、グリーンホットブリケットアイアン(HBI)をはじめとする低排出原料の活用、再生可能エネルギー(RE)調達の拡大を通じたエネルギー源そのものの脱炭素化などが含まれている。7

欧州委員会は既に、CBAMの対象を下流の完成品にまで拡大する意向であることを正式に公表している。これを踏まえると、特に鉄鋼の輸出についてEU-ETSおよびCBAMに適合できるかどうかは「日本の国内政策がどの方向に進むか」に依存することになる。

1.2 「BF鉄鋼メーカーの数」と不確実なベンチマーク設計

GX-ETSは、BFに対して要求される排出削減水準を定義するにあたって、ベンチマーク・アプローチを採用している。ベンチマークはさしあたり、各業界における上位50%のパフォーマンスに基づいて設定され、2030年度までには上位32.5%への強化が想定されている。実務上、高炉・転炉(BF-BOF)製鉄においては、上工程の排出原単位は2.11 tCO2/tから2.09 tCO2/tまで低減が求められる。 8 9 これは5年間で約1%の削減に相当する。

しかしながら、日本にはBF鉄鋼メーカーが3社しか存在しない。したがって平均を基とするベンチマーク・アプローチの根拠や有効性に疑問が生じるのだが、開示されている現時点で入手可能な情報では、明確な論理的根拠は示されていない。

こうした設計上のギャップは、中核的な脱炭素化ソリューションとしてのGX-ETSについて、その有効性を損なうものである。まずはGX-ETSと日本のNDCとの連動性や整合性を明示することが、政策の堅牢性と国際的な信頼性の両方を高めることになる。これは炭素コストや要求される排出削減量に関しても、企業に明確で予見可能なシグナルを送ることにつながる。カーボンプライシングの引き上げに関しては、日本の競争力に短期的にはリスクをもたらす虞があることは確かである。ただし、日本企業が競合国に追加で炭素関連の支払いを行う、つまり国富の流出を抑制することに寄与し、その収入を国内に留め置き、産業支援の再投資に利用できることもまた事実である。

2. GXスチール定義は解釈の余地大

日本でも、競争力の維持には基準や定義の国際的整合性が必要であることは政策立案者も認識しているが、「GXスチール」に関する現在のガイドラインや定義についていえば、国際的整合性は不透明である。

2024年、情報発信や市場拡大の課題に対処しつつ、将来的な政策の方向性を決定するとして、経済産業省の下に「GX推進のためのグリーン鉄研究会」(以下、研究会)が設置された。10 11

2025年1月、研究会は「グリーンスチール」を、「企業単位での追加的な直接的排出削減行動による大きな環境負荷の低減があり、排出削減行動に伴うコストを上乗せした場合には、一般的製品よりも価格が大きく上昇する鋼材」(以下、「グリーン鉄」、「グリーンスチール」または「GXスチール」)と定義した。12

主な懸念は、この定義が定量的な閾値を欠いており、したがって読み手によって解釈の余地が残されている点である。国際エネルギー機関(IEA)が提示している定義や閾値にみられるような明確に定量化された指標や基準がない状態では、その定義が国際基準に整合していると認められる可能性は低くなる。13 14 15 鉄鋼の需要側からは、現在の定義が例えば科学に基づく目標設定イニシアチブ(SBTi)をはじめとする国際基準と整合していない、ゆえにGXスチールの調達が自社の排出削減コミットメントやコンプライアンスと整合するのかどうか、発生しうる不利益に関して予見が困難である、こうした観点から慎重論が出ている。例えば、日本自動車工業会(JAMA)は、2024年の研究会の第3回議論においてすでに懸念を表明しており、要求されるのは世界的に認められている基準との整合性である旨を明確に述べている。16

方法論における整合性では、さらに大きな不確実性が観察される。経済産業省と環境省はGXスチールを日本の主要なベンチマークとして位置づけているが、「カーボンフットプリント(CFP)ガイドライン」ではGXスチールを構成するマスバランス・アプローチが許容されない可能性を明記している。つまり少なくともGXスチールのうちマスバランス・アプローチの容認は、同ガイドラインと整合しない。なお、同ガイドラインは両省が策定し現在有効なものである。この齟齬は、製品の排出削減に係る妥当性について、BF鉄鋼メーカーと鉄鋼消費者の双方に不確実性を生じさせている。政府がこの「二重基準」を解消し、次回のCFPガイドライン改定において、世界的に認められる統一された国内枠組みを確保することが不可欠である。

新たな定義を構築する取り組み自体は前向きなものであるが、鉄鋼消費者や投資家に信頼を与えるためには、国際的な定義と整合させる他の手法も存在する。したがって、鉄鋼を調達し消費する事業者の混乱を防ぎ、国際的な整合性を確保し、GXスチールの定義を国際的なベンチマークと調和させ、結果として国内産業に利益をもたらすことができる余地が、日本にはまだ残されている。17

3. 絶対値 <「努力」ベースの指標優先 

2025年4月、研究会はLCAの手法や市場形成などに焦点を当て、グリーンスチールに関する取り組みをレビューした。これはすなわち、絶対値に基づく排出削減というよりも、市場創造やエコシステムの構築に政策の重点が置かれていることを示している。

研究会における主な論点は以下のとおりであった。第一に、サプライチェーン全体にわたって、グリーンスチールを使用した製品の価値を需要側に効果的に伝え、実証するための枠組みが必要であること。第二に、GXを推進するためにグリーンスチールの市場を拡大することが極めて重要であること。こうした議論は、国際的な協調を強化しつつ、国内の需給バリューチェーンを強化するというコミットメントを示す前向きなステップを象徴している。しかしながら、現在の議論が前提とする基礎は、製品価値の尺度として「努力」を用いており、提案されている市場創造の手法は、本質的に排出量の低いEAF鉄鋼メーカーよりもBF鉄鋼メーカーを優遇するものとなっている。

3.1 GX価値、REP、排出削減の「努力」

2025年に経済産業省によって導入された「GX価値」は、製品の経済的競争力と環境への影響を統合するものである。18 削減実績量(Reduced Emissions of Product、REP)を組み込むことで、この枠組みは企業が低排出製品の付加価値を「可視化」することを可能にする。これにより、機能的に同一の製品を、従来のカーボンフットプリント算定の範囲外にある削減「努力」に基づいて差別化することができるようになった。19

REPの考え方は、企業が行った排出削減の指標として経済産業省のワーキンググループによって「提唱」(原文ママ)され定義されているものの、確立された算定方法論を欠いており、今日現在、世界的に認められまたは採用されたものではない。ある公式文書では、REPは政府が設置した有識者グループによって「提唱」された新しい概念であることが明記されている。20 国際的な実証性を確保するために、2025年度末までにガイドラインを公表するという目標を記述した資料もあったが、いまのところ公表されていない。21

経済産業省の文書では、従来のCFP指標は高排出事業者の削減「努力」を伝えることができないと主張されている。この論理の下では、従来のBF鉄鋼メーカーは、本質的に排出量の低いEAFと比較して、構造的な劣位にあるとみなされる。そのギャップに対処するために、「GXスチール」の方法論が考案され、REPやアロケーション・アプローチに基づくCFP手法がその基礎を成している。22

この枠組みは、絶対値である総炭素排出量よりも、従来の製品と比較した「努力」を定量化する相対的な指標を優先している。総排出量ではなく相対的な価値を強調することにより、絶対的な脱炭素化を優先する国際基準との間に齟齬を来たし、実際の排出削減をも曖昧ならしめる虞がある。

現在、環境価値を示すためにREPを使用することは、世界的に拒絶されるリスクがある。World Resources Institute(WRI)や同機関が策定を主導したGHGプロトコルは、このような指標を絶対的な削減ではなく「比較排出量」として分類している。23「削減貢献量(Avoided Emissions, AE)」の概念は、日本が議長国を務めた2023年のG7コミュニケでも言及されたものの、REPは依然として異なった未実証の方法論であり、国際的に受け入れられた実績はない。24 その結果、「GXスチール」を調達する下流企業は、この数値をスコープ3の報告や公式な気候変動に係る企業としての主張に使用できない可能性があり、GXスチールによる所期の意図に反して、市場価値の創出や市場そのものの創造へ向かう方途を失わせかねない。

3.2 国際基準および報告枠組みとの不整合

建設セクターでは、施工前の、またいわゆるエンボディド・カーボンの開示を進めるため、新たな「建築物LCA」制度が2028年の導入を目指して議論されている。この動きは理論的には低炭素資材に対する需要を刺激するはずではあるが、依然として課題なのは「GXスチール」の曖昧さである。鉄鋼メーカーには原単位データの提供が求められるが、その基礎となる方法論が国際的なLCA基準と比較して妥当と認められるか、いまのところ確信を持って見通すことは難しい。

内閣官房が設置した「建築物のライフサイクルカーボン削減に関する関係省庁連絡会議」が2026年2月に公表した中間報告書によれば、REPやAEを通じたGX価値の評価が、建設資材の脱炭素化に向けた重要なインセンティブとされている。25 同報告書は、グリーン調達やラベリングを通じた早期導入を促進している。他方、SSBJ(サステナビリティ基準委員会)やGHGプロトコルといった義務的開示枠組みの下で、一連の指標がどう扱われるかについては現状は不透明であるとも認めており、建設業や不動産業界の予見可能性に混乱をもたらしている。なお、鉄鋼セクターにおいては日本鉄鋼連盟(JISF)がすでに、Allocated CFPとResidual CFP(いずれも原文ママ)に基づく方法論を採用する「GXスチールガイドライン」によって、当該概念を運用している。26 27

環境省では2026年2月、「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)」の「基本方針」を改定した。これは経済産業省と環境省が策定した「カーボンフットプリントガイドライン」(前出)の算定方法に基づき、公共調達において、温室効果ガス(GHG)排出量を低減した製品を優先して選択するよう各機関に義務を課すものである。この基本方針は、サプライチェーン全体での排出削減に向けて、可能な限り一次データを使用することを推奨している。これを中立的に解釈すれば、評価は絶対的な排出量に基づくべきであることを示唆している。28 29

REPの概念そのものはまだ公式に決定されておらず、法的に確立されてもいない。ただし「分野別投資戦略」ではすでにREPに基づく「グリーンスチール」の需要創出について、極めて重要な意義を有すると強調されており、公共調達において現在は実施されていない公共事業プロジェクト全般への適用も積極的に拡大すべきであると規定している。GX2040ビジョンもまた、公的セクターがGX製品の市場創造に寄与すべきことを推奨している。この政策の目的は、新しく、よりグリーンな製品に対する初期需要を創出することであり、調達評価では絶対値ではなく相対値に基づく排出削減量が用いられる。一方で、企業側では、国際基準への準拠については絶対値で測定・評価した排出量が求められる。したがって、公共調達において、二重の概念や基準が用いられるシナリオに企業が陥るリスクがある。この乖離は、海外市場における日本の「グリーン」製品の報告や信頼性について、長期的なリスクをもたらす余地を包含するものである。30

他方で、環境省は2026年3月に「環境表示ガイドライン」も改訂し、これを通じて検証可能で正確な開示のための枠組みが確立された。31 すなわち、同ガイドラインが「日本の優れた環境技術や環境配慮製品の国際競争力を維持する」ことを目的とした、と述べているとおり、公式文書が環境関連の透明性を国際競争力に明示的に結びつけることにより、政府はデータの整合性(インテグリティ)が中核的なアセットであることを認めた形となる。さらに同ガイドラインは、企業の開示に対する目が国際的に厳しさの度を増している点を事実として警告し、誤解を招く表示は当局による巨額の罰金に至るビジネスリスクを構成し得ると指摘している。32

この進展はポジティブかつ重大である。REPという相対指標への依存度を考慮したとき、日本の鉄鋼業界が進める「GX」ブランドへの投資について、それが有する潜在的な信頼性のギャップを政府自身が浮き彫りにしたとも言うことができる。新たなガイドラインは「表示に関しても、必然的に国際規格に準拠することが求められる」と明記した。したがって製品が今日時点で持つ絶対排出量を透明性の基礎とする旨であると解されるべきである。政府は過去と比較してどれだけ削減したかという「相対的な努力」に基づく方法論、また低CFP製品の生産とアロケーション手法を通じて他製品のCFPを低減せしめるという方法論の国際標準化を目指してはいる。しかし現状の国際ルール下では十分に認知されておらず、結果として日本製品の国際競争力を直接的に利する状態にはない。このような状況下でGX価値に基づいた製品を普及させようとすることはむしろ国際競争力を毀損する危険を有する。この意味において、環境省のガイドラインは、政府の提示する「グリーンスチール」の概念そのものを直接否定するものではない。33 34 35 36 しかしながら、同じ政府内から、図らずも、その手法に依拠した市場展開が国際的な開示基準と衝突するリスクについて暗示的な警鐘が鳴らされていると解釈することもできる。     

4. GX投資戦略がもたらす恩恵の最大化:高い透明性と一貫性

2025年度から2026年度にかけて、日本は分野別の脱炭素化に向けた投資ロードマップに関する主要な政策を改定した。全体の方向性は戦略的に整合しているものの、特に生産目標の明確さや排出削減成果の透明性に関連して、市場の信頼を毀損するリスクを有する重要なギャップが残されている。

(I)官民投資ロードマップと(II)投資戦略に関する詳細な情報は付録に記載。

高いレベルで見ると、改定された枠組みはGXの文脈で脱炭素化と経済成長を同時にサポートするための大規模な官民投資プログラムを確立しており、鉄鋼セクターはその主要な受益者とされている。低排出鉄鋼生産を拡大し、EAF、直接還元鉄(DRI)、さらに水素技術の導入を加速させ、資本投下を進め市場創造を支援するという意欲的なゴールを定めている。また、同ロードマップは「グリーンスチール」を経済安全保障および国際競争力に結びついた戦略的優先事項として位置づける一方で、高級スクラップの供給といった制約も特定している。

政府が示した3つの包括的な枠組みは妥当であるように見受けられる。しかしながら、さらなる明確化が求められる2つの点が観察される。

第一に、生産目標である。投資戦略および技術ロードマップでは1,000万トンという目標に言及しているのに対し、官民投資ロードマップでは300万トンという著しく低い数値を指し示している。この不一致に対する論理的根拠は、現時点で入手可能な開示情報の中では説明されておらず、ステークホルダーの間で不確実性を生じさせている。37 これが純粋な生産能力と実際の生産量との差を反映しているのか、あるいは需要や技術導入に関する想定を反映しているのかが、明確に説明されるべきである。

第二に、もう一つの重大な問題は、一連の枠組みが排出削減成果と「グリーンスチール」の定義に関する透明性を欠いていることである。官民投資ロードマップの鉄鋼セクションに、数値化された排出削減に係る情報や目指す原単位などは一切組み込まれていない。2030年代前半に国内外で約300万トンのグリーンスチール市場を目指すことを明示的に掲げているものの、曖昧な「グリーンスチール」の定義という問題は依然として残っている。このような数値を定量化することなく、日本のラベルが貼られた「グリーン」製品が世界的に認められ得るのかどうか、そして日本の鉄鋼が真にこの規模の市場を獲得できるのかどうか、あるいはその目標が単なる願望以上のものになり得るのかどうかを検証することは不可能である。戦略自体は主に日本の経済成長のために設計されている。38 だが、世界の潮流は義務的なGHG報告や炭素規制へと向かっており、環境に関連するコミットメントをどのように達成するか、経済成長の文脈においても、すでにこの種の議論が極めて重要かつ欠くべからざるものとなっている。

5. GX枠組みとEAF低排出鋼の孤立

ここまで見てきたように、政府が進める「グリーンスチール」の定義は公式化されつつあるが、その範囲と包括性にある疑問が投げかけられている。すなわち、GXスチールの方法論は、すでに低い排出原単位を達成している鉄鋼製品、特にEAFを介して生産されたものよりも、REPやアロケーション・アプローチといった、トランジションに目を向けた「努力」指標を優先している。これは、既存の低排出ソリューションを政策から排除してしまうリスクをはらんでいる。

現時点では、政府の政策が、BE鉄鋼メーカーが享受しているような金融的・財政的支援をはじめとする政策パッケージにすべての低排出鋼を全体として含むことを意図しているのか、あるいは鋼種や品質といった要因が支援対象の絞り込みに用いられているのか、不透明である。既存の低排出鋼が要求される品質基準を満たすことができない、したがって支援対象に少なくとも明示的には含まない、ということを示す透明性のある評価について、公的に示された論拠は限定的であり、説明責任に関する懸念を惹起してきた。

この明確性の欠如は机上の問題あるいは杞憂にとどまらず、実務的な影響をすでに及ぼしつつある。EAFベースの鉄鋼は、公共調達、金融的・財政的支援、さらに市場創造や需要創出においても不利に置かれている。すなわち、その脱炭素価値が過小評価される具体的な虞が存在する。また、こうしたリスクが公式・公的に評価されているのか、あるいは保護措置(セーフガード)が講じられているのかも不明である。インセンティブの歪みを避け、また信頼性と脱炭素化における具体的成果の双方を損なうリスクを回避するには、高い透明性が欠かすことのできない要素であることは論を俟たない。

6. 結論

本稿を通じて議論してきたように、国家の経済成長と脱炭素化の両立を追求するという全体的な政策の方向性は、根本的に健全である。しかしながら、個々の政策手段がこの二重の責務を完遂するために十分にうまく設計されているか、という疑問はなお残る。脱炭素化を国益と整合させることは計り知れない挑戦であるが、同時に不可欠な目標である。このゴールへの到達に向かって、日本は、供給側、需要側、そしてエンドユーザーといった広範にわたるニーズの包括的な評価に基づく、より精緻な政策設計を必要としている。2026年度以降、日本の政策立案者には政策の一貫性と信頼性の強化がいっそう求められる。本質は「鉄鋼セクターがその国際競争力を失うことなく脱炭素を達成できる」ようにその事業環境を整備することにある。

付録

I. 分野別投資戦略

2025年12月、経済産業省は150兆円規模の官民投資枠組みを確立する「分野別投資戦略」を改定した。この戦略は、国債(GX経済移行債)の発行を通じて脱炭素化と経済成長に向けたGXの取り組みに資金を供給し、その後、償還財源としてGX-ETSから上がる収入を充てる仕組みである。39 この枠組みにおいて、鉄鋼業は主要な支援対象とされており、2030年までに「グリーンスチール」供給量1,000万トンの目標を掲げ、合計3兆円超の投資を目指す。中核となるのは3つの重点分野で、1)BFから大型EAFへの転換による脱炭素化、2)大型EAFとDRIによる高品質鋼の生産拡大、3)世界の競合他社に先駆けて大量生産を達成するための水素直接還元鉄(H2-DRI)製鉄の開発および導入の加速、である。40

この10年間にわたる3兆円規模の官民投資により、最大3,000万トンの排出量削減が見込まれる。これは日本全体の総排出量(10億4,600万トン、2024年)の約2.87%に相当する。41

II. 「トランジション・ファイナンス」に関する鉄鋼技術ロードマップの改定

2026年2月、「トランジションファイナンス」に関する鉄鋼分野における技術ロードマップの改定版が公表された。42 この文書は、2050年に向けた国内外の技術ロードマップと戦略的パスウェイを概説しており、トランジションには省エネだけでなく、既存インフラの有効活用、革新的な脱炭素技術の導入、そして多額の資金調達が不可欠であることを強調している。

学識経験者、金融専門家、業界代表による議論を通じて策定されたこのロードマップは、「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」との一貫性を維持しつつ、鉄鋼業の国際競争力を高めることを目的としている。 43 44 これは、気候変動対策を推進する日本の鉄鋼企業にとって包括的な参照(リファレンス)として機能し、銀行、証券会社、投資家を含む金融機関が、企業が進める脱炭素化への取り組みがトランジション・ファイナンスの適格性を満たしているか、評価する一助とされる。同ロードマップは2050年までのカーボンニュートラル達成という最終目標を掲げ、現時点で利用可能な情報に基づき、今世紀半ばまでに商業化が期待される低炭素・脱炭素技術の概念的枠組みや、導入に向けたタイムラインを提供している。このロードマップは、日本のNDC、グリーン成長戦略、グリーンイノベーション基金の研究開発・社会実装計画、さらに第7次エネ基との一貫性を維持しているものとされる。同ロードマップは、現時点では鉄鋼セクターでカーボンニュートラルを達成するために必要な技術は完全には確立されていないとしたうえで、未実証技術の研究開発が需要であるとの認識を示し、2050年に向かって官民一体の協調的取り組みを求めている。45 骨子はその大部分が従来のバージョンから変更されておらず、主として2050年のカーボンニュートラル目標に焦点を当てている。したがって、2030年や2040年を里程標とする具体的な技術パスウェイや目標はカバーされていない。46 47

III. 官民投資ロードマップ

2026年3月には「官民投資ロードマップ」の素案が公表され、政府が指定する17の重要優先分野に「グリーンスチール」が組み入れられた。48 政策面で優先的扱いを受けることになる。なお、高市首相が注力する「危機管理投資」や「成長投資」に係るロードマップにもグリーンスチールが含まれた。世界的な脱炭素化へのシフトが、日本の経済安全保障においても極めて重要な役割を果たすという認識の表れである。49 50 51 52

官民投資ロードマップは、世界の競合他社が導入を進める脱炭素技術、グリーンスチール市場の巨大な経済的潜在力とともに、スクラップやDRIから高品質な鉄鋼を生産する日本独自の能力が重要としている。加えて、プロセス転換に伴う資本支出(CAPEX)の支援や、市場創出・需要喚起など、政策的介入の重要領域も特定した。鉄鋼業の脱炭素化を加速させる政策の基礎的枠組みとして機能し、国際競争における日本の地位を確保するためのものとして期待される。特に、高品位なスクラップの安定供給を主要課題として明示しつつ、高度なリサイクルシステムの構築を推奨している。53 こうした点を踏まえると、国内の政策と世界的な市場動向との間に戦略的な整合性が確保されていると言ってよい。

IV. グリーンイノベーション(GI)基金の改定

2026年3月、一部の水素製鉄プロジェクト(具体的には「直接還元鉄を活用した電気溶融炉による高効率溶解等技術開発」)に関する研究開発予算の上限が、230億円(1億4,700万ドル)から122.6億円(7,710万ドル)へと減額された。54 さらに、計画されていた試験炉(パイロット炉)の規模は、商業規模の炉に対して約5分の1から約65分の1へと大幅に縮小された。この見直しは、プロジェクト全体の目標を引き下げるのではなく、より詳細なプロセス分析が可能なように小型炉へ移行するものと説明されている。55 ただし、当該プロジェクトが当初の意図通りに進展するかどうかについては、継続的なモニタリングを要する。

改定前 改定後
研究開発予算 230億円(1億4,700万ドル) 122.6億円(7,710万ドル)
実験炉のサイズ(商用炉比) 約5分の1 約65分の1

出典:経済産業省 56

V. 2026年度当初予算案

2026年4月7日に成立した2026年度予算では、脱炭素に関しては全体として大きな変化は見られない。産業の電化や製鉄プロセスの転換に係る実質的な支援は維持されており、その補助総額はあくまで単年度ベースではあるが485億円(3億500万ドル)に上る。57 58 256億円(1億6,100万ドル)であった2025年度の予算配分と比較すると、これは非常に前向きな進展であると言える。59

VI. 排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業(事業I(鉄鋼))

A. 2025年4月9日、JFEスチールは、倉敷地区における年産能力約200万トンの大型次世代EAFの導入に対する政府支援が採択された。 60 61 投資総額3,294億円(207億ドル)のうち、約3分の1に相当する最大1,045億円(6億5,750万ドル)が補助金で賄われる。

B. 2025年5月30日、日本製鉄は、最大2,514億円(15億8,000万ドル)の政府支援を獲得した。62 63 いずれもEAFに係るもので、八幡地区に新設、広畑地区で増設、周南地区では改修・再稼働となる。投資総額は8,687億円(54億ドル)に上る見込み。

JFEスチール 日本製鉄
年産能力 200万トン 八幡:200万トン
広畑:50万トン
周南:40万トン
投資総額 3,294億円(207億ドル) 八幡:6302億円(39.6億ドル)
広畑:1400億円(8.81億ドル)
周南:985億円(6.2億ドル)
政府支援額(上限額) 1,045億円(6億5,750万ドル) 八幡:1799億円(11.3億ドル)
広畑:428億円(2.693億ドル)
周南:287億円(1.81億ドル)

出典: 各社HP(JFE64、日本製鉄65

VII. GX戦略地域

この枠組みの一部となる「脱炭素電源地域貢献型」促進事業は、脱炭素電力を活用する事業者に対する設備投資支援を目的として設計されている。66 本制度では、一定の要件を満たすことを条件に、建物費や機械装置費といったCAPEXの最大50%が補助される。主な要件は以下のとおり。

A. 一定規模以上の設備投資を行い、産業政策及びエネルギー政策の両面の観点で優れた設備投資であること

B. 高付加価値な製品を製造し、産業競争力の強化に繋がる事業であること

C. 脱炭素電力を100%活用すること、使用する脱炭素電源の立地都道府県/市区町村に貢献すること

文末脚注

  1. https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260319004/20260319004.html
  2. https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/emissions_trading/pdf/004_03_00.pdf
  3. https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/emissions_trading/benchmark_wg/pdf/005_09_00.pdf
  4. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/pdf/kihon_en.pdf
  5. https://www.enecho.meti.go.jp/en/category/special/article/detail_179.html
  6. https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/conference/energy/20231225/231225energy04.pdf
  7. https://transitionasia.org/japans-green-steel-transition/
  8. https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/emissions_trading/pdf/004_03_00.pdf
  9. https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/emissions_trading/benchmark_wg/pdf/005_09_00.pdf
  10. https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/green_steel/index.html
  11. https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/green_steel/pdf/001_03_01.pdf
  12. 本稿では、「グリーンスチール」(日本政府が用いる)と「GXスチール」(日本鉄鋼連盟(JISF)が用いる)という用語を同義として扱う。これらの用語は異なる制度的背景に由来しており、形式的には同一ではないものの、いずれも絶対的な排出量に基づくというよりも、広く脱炭素化の取り組みに関連する鉄鋼製品を指すものである。なお、用語や定義の違いが、本稿で提示する分析に実質的な影響を及ぼすことはない。
  13. https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/green_steel/pdf/20250123_2.pdf
  14. https://www.meti.go.jp/english/press/2025/pdf/0123_001a.pdf
  15. https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/green_steel_01.html; このIEAの定義については、日本政府自身も「今後、さらなる議論を重ねる必要があるものの、グリーンスチールの定義づけにおいて、出発点となることは間違いありません」という認識を示している。
  16. https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/green_steel/pdf/003_06_00.pdf
  17. https://iea.blob.core.windows.net/assets/0910c4ff-4008-48f5-a3ec-c52996ed694d/Definitionsfornear-zeroandlow-emissionssteelandcementandunderlyingemissionsmeasurementmethodologies.pdf
  18. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/gx_carbon_footprint/index.html
  19. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/gx_carbon_footprint/pdf/20250627_1.pdf
  20. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/gx_product/pdf/20240326_1.pdf
  21. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/senmonka_wg/dai12/shiryo.pdf
  22. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/gx_carbon_footprint/pdf/20250627_1.pdf
  23. https://ghgprotocol.org/sites/default/files/2023-03/18_WP_Comparative-Emissions_final.pdf
  24. https://www.meti.go.jp/press/2023/04/20230417004/20230417004-1.pdf
  25. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/building_lifecycle/dai3/gijishidai.html
  26. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/building_lifecycle/dai2/siryou1.pdf
  27. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/building_lifecycle/dai3/shiryo1.pdf
  28. https://www.env.go.jp/press/press_02550.html
  29. https://www.env.go.jp/content/000387322.pdf
  30. https://www.env.go.jp/content/000387322.pdf
  31. https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/net/page_00094.html
  32. https://www.env.go.jp/content/000390026.pdf
  33. https://www.theclimategroup.org/our-work/news/steel-industry-needs-consistent-reporting-standards-achieve-real-emissions-cuts
  34. https://steelwatch.org/press-releases/civil-society-organisations-urge-rejection-of-deceptive-accounting-schemes-in-steel-standards/; この書簡には、欧州、アフリカ、アジア、オーストラリア、北米、南米といった世界中の、30以上の機関が署名した。
  35. https://www.econetworks.jp/internatenw/2026/02/massbalance/
  36. https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/green_steel/pdf/003_03_00.pdf; 経済産業省の下の審議会でも、こうしたアプローチがグリーンウォッシュとみなされるリスクが以前から指摘されている。特筆すべきことに、一部のサプライヤーは、ここで参照されている基準の解釈が今後変更される可能性があることを示唆する免責事項を記載している。
  37. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/transition_finance_suishin/pdf/014_03_00.pdf
  38. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai3/shiryou2.pdf
  39. https://www.meti.go.jp/press/2025/12/20251226003/20251226003.html
  40. https://www.meti.go.jp/press/2025/12/20251226003/20251226003-1.pdf
  41. https://www.env.go.jp/content/000392897.pdf: 炭素隔離を考慮すると、これは純炭素排出量の3.02%に相当する
  42. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/transition_finance_suishin/pdf/014_04_00.pdf
  43. https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/basic_guidelines_on_climate_transition_finance.pdf
  44. https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/transition/basic_guidelines_on_climate_transition_finance_jpn_2025.pdf
  45. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/transition_finance_suishin/pdf/014_04_00.pdf
  46. https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/transition/transition_finance_technology_roadmap_iron_and_steel_jpn.pdf
  47. https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/transition_finance_suishin/pdf/014_04_00.pdf
  48. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai3/shiryou2.pdf
  49. https://japan.kantei.go.jp/104/actions/202511/10seichyou.html
  50. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai1/shiryou4.pdf
  51. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai3/shiryou2.pdf
  52. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai3/shiryou1.pdf
  53. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai3/shiryou2.pdf
  54. https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/gifund/gif_05_randd_3r.pdf
  55. https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000308526
  56. https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/gifund/gif_05_randd_3r.pdf
  57. https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2026/pr/gx.html
  58. https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2026/pr/pdf/pr_gx.pdf
  59. https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2025/seifuan2025/08.pdf
  60. https://www.jfe-steel.co.jp/en/release/2025/04/250410.html
  61. https://www.jfe-steel.co.jp/release/2025/04/250410-1.html
  62. https://www.nipponsteel.com/en/newsroom/news/2025/__icsFiles/afieldfile/2025/09/26/20250530_200.pdf
  63. https://www.nipponsteel.com/common/secure/news/20250530_200.pdf
  64. https://www.jfe-steel.co.jp/en/release/2025/04/250410.html
  65. https://www.nipponsteel.com/en/newsroom/news/2025/__icsFiles/afieldfile/2025/09/26/20250530_200.pdf
  66. https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/sangyoritchi_wg/pdf/summary.pdf
データと免責事項

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著者

ケンタ・クボカワ

日本アナリスト

都築 さら

日本プログラムオフィサー